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傍にいてもいいの?
第6章 穏やかな時間
同期との飲み会。
開始時間は7時。まぁ、仕事が終わり次第なんだけど....すみれは専務の会議が長引いて遅れての参加。
あの日以来、みんなが揃うことがなく、あたしの引っ越しのこともまだ話せていなかった。
みんなが揃ってから話そうと思い、初めは他愛もない話で盛り上がる。
「ごめ~ん!遅くなっちゃったぁ....」
「おっ?やっと来たなぁ~」
「すみれ、お疲れさま」
「ビールでよかった?注文するよ?」
「ありがとう。よろしく~」
30分遅れのすみれは健一の隣に座って、エリからおしぼりを受けとる。
「今日は本っ当ぅに疲れたわぁ~」
そうこぼしたすみれの前に生中が届いた。
「よし、もう一度乾杯するか?」
「せーの」
「「「かんぱーい!!」」」
ゴクゴクとカッコよく飲むすみれにエリはびっくり。
すみれ........あなた結構美人さんなのに....オヤジっぽいよ?
「ぷっはぁ~~!!」
「すみれ、専務の仕事にミスでもあったのか?」
そう問いかけたのは大輔。
「さっすが大輔。でもね、今回はミスじゃなくてね........」
すみれの言葉尻がとても気になるけど....あたしたちが聞いてもいいことなのかな?
「専務の姪御さんのお見合いのセッティング任されちゃったの。........その子、健一とひとみの上司を気に入ってね........きっと、今夜の内藤部長は専務と専務の妹夫婦との食事会だと思う。」
「え?お見合い?」
あたしは手にしていた枝豆すらつかみ損ねて落としてしまった。
「そう。でね、これがまた厄介な相手でさ........専務の妹さんの旦那がね........うちの会社の取引相手のお偉いさんだったりするのよ」