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心も抱きしめて
第4章 き
「泊りの準備しておいで」
朝起きたら、そんなメールが入っていた。

またエッチするのかな・・・
それが目的で付き合っているのに。
なんだか落ち着かない。

あの感覚をもう一度体験できるのか?
その先の―――
最後までイく事が出来るのかな・・・

自分で自分のドキドキに笑ってみるけど。
相手は、あの、石島さんだ。
ドキドキしない人がいたら会ってみたい。

出社するギリギリまでドキドキして。
それで開き直った。
ドキドキするの当たり前じゃない。
だって、あの石島さんだよ。
今まで付き合った中であんなにかっこいい人はいなかった。

悩んでそれでもやっぱり1番お気に入りの下着にした。
この色合いが好き。

その日、会社は休出の人が多く
2時ごろパラパラと帰りだしたメンバーに
そのままご飯と飲みに誘われたけど断って。

石島さんと約束の場所まで余裕で行くことができた。

街中はチョコレート一色で。
ああ、もうすぐバレンタインか。
そんなことも忘れるほどオトコと縁が薄くなっていた自分を
可哀想だと思いながらも苦笑した。

チョコを眺めていたら
ほんの数センチのところにいきなり顔が現れた。
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