この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
藍城家の日常
第4章 手取り足取り腰取り
それは
カチャリ、
と乾いた音を立てた。
『こ、これは……?』
金属の鈍い光沢を放つ貞操帯は、ひんやりと誉の太腿の間を殻のように包み込んでいる。
誉は自分の体にしっかりとはめられた、見たことのない“それ”を、夜光の顔と交互にしながらまじまじと見た。
「……おもちゃだ」
『え……?おもちゃ?』
回されたベルトのような帯の中心には、南京錠が取り付けられていて、その穴から鍵を引き抜いた夜光はそれを懐にしまった。
誉は下腹部に少しだけズシッとした重みを感じながらも、まだ状況が理解できていない。
(もう少しで達することができたのに)
ただそのことだけは、もやもやと胸のうちで巡っていた。
「くくっ……随分恨みがましそうな顔をしてるな……」
『だって、それは……あの、これはどうして……?これでは、外れません』
秘部と緩いカーブを描いた鉄の表面がピッタリと密着している。
冷たい殻の中で、空気に晒されないままの熱が、閉じ込められているみたいだ。
困惑している彼女を見下ろして、夜光は嘲笑した。
「そう簡単に昇らせてやるわけねぇだろうが……お前にはしばらく禁欲生活でも送ってもらう。それが“仕置き”」
『……っそんな!』
(限界まで高めておいて、我慢しろなんて……!)
「…………いいな?」
不満をぶつけるために誉が何か言い出すのを夜光は低い声で遮って、押さえ込むような圧迫感のある眼差しを彼女に向けた。
その血のように赤い瞳の視線が、誉を縛り付ける。
『、』
口はパクパクと鯉のように動くのに、声が出ない。
蛇に睨まれた蛙とまでは言わないけれど、誉は逆らうことができなくなってしまった。
「必要最低限の穴ぐらいはあるから安心しろ。それは風呂の時だけ外してやる……後は寝る時も、食事中も、一日中ずっと外れることはねぇ……自分で触ることもできねぇその状態が“仕置き”だ。充分筋が通っているだろうが……」
反省しているなら
「俺にその態度を見せろ。それくらいは我慢しろ……できるだろう……?」
カチャリ、
と乾いた音を立てた。
『こ、これは……?』
金属の鈍い光沢を放つ貞操帯は、ひんやりと誉の太腿の間を殻のように包み込んでいる。
誉は自分の体にしっかりとはめられた、見たことのない“それ”を、夜光の顔と交互にしながらまじまじと見た。
「……おもちゃだ」
『え……?おもちゃ?』
回されたベルトのような帯の中心には、南京錠が取り付けられていて、その穴から鍵を引き抜いた夜光はそれを懐にしまった。
誉は下腹部に少しだけズシッとした重みを感じながらも、まだ状況が理解できていない。
(もう少しで達することができたのに)
ただそのことだけは、もやもやと胸のうちで巡っていた。
「くくっ……随分恨みがましそうな顔をしてるな……」
『だって、それは……あの、これはどうして……?これでは、外れません』
秘部と緩いカーブを描いた鉄の表面がピッタリと密着している。
冷たい殻の中で、空気に晒されないままの熱が、閉じ込められているみたいだ。
困惑している彼女を見下ろして、夜光は嘲笑した。
「そう簡単に昇らせてやるわけねぇだろうが……お前にはしばらく禁欲生活でも送ってもらう。それが“仕置き”」
『……っそんな!』
(限界まで高めておいて、我慢しろなんて……!)
「…………いいな?」
不満をぶつけるために誉が何か言い出すのを夜光は低い声で遮って、押さえ込むような圧迫感のある眼差しを彼女に向けた。
その血のように赤い瞳の視線が、誉を縛り付ける。
『、』
口はパクパクと鯉のように動くのに、声が出ない。
蛇に睨まれた蛙とまでは言わないけれど、誉は逆らうことができなくなってしまった。
「必要最低限の穴ぐらいはあるから安心しろ。それは風呂の時だけ外してやる……後は寝る時も、食事中も、一日中ずっと外れることはねぇ……自分で触ることもできねぇその状態が“仕置き”だ。充分筋が通っているだろうが……」
反省しているなら
「俺にその態度を見せろ。それくらいは我慢しろ……できるだろう……?」