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抱き締めて、抱き締められて
第5章 ヤキモチ、妬きました........
汗を流すのはシャワーで済ませて、キッチンへ。
買い置きしてあるミネラルウォーターを2本箱から取り出して冷蔵庫に仕舞いつつ、前以て冷やしてある1本を手に取る。
乾いた喉に流し込めば、やっと潤ったことで『プハァ~』と声が出る。
時計の針はもう2時を差そうとしている。
「さて、俺も少し寝るか....」
残りを飲み干し、ゴミ箱へペットボトルを投げ入れて有希の寝る部屋へと向かう。
気分も落ち着いたし、普通に有希を抱き締めて寝るだけでもいいかな....
寝室のドアを開けて有希を確認。
近づいてみれば、俺の枕で以前買ったペンギンの抱き枕をしっかり抱き締めて小さくなって寝ている有希がいる。
「そんなに寂しかったか?」
いや、この姿を見たら誰でも可愛いと思うだろう。
彼女が........俺の場合は春から奥さんだけど、自分の寝る場所で丸まって寝ていたら愛おしくなり堪らない。
「有希、ただいま....」
後ろから抱き締めるように有希を包んで眠りについた。
まさか、朝目覚めてヤキモチを妬くことになるとは思わずに........。