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抱き締めて、抱き締められて
第6章 ヤキモチ、妬かせちゃいました........
問いかけても、コータは動かないし、返事もしない。
あ、動いてはいるか。
あたしのシャツをずらして食いついてるし........。
「コータは、ごは....「有希の浮気者........」
あたしの言葉に被さるようにコータの言葉があたしに投げつけられる。
は?『浮気者』だって?
「ちょっと!コータ!!それはひどいよ!」
食いつくコータの頬を両手で挟んで剥がして視線を合わせる。
「酷いのは有希....俺よりもなんとかさんの方が癒されるんだろう?」
顔は動かせないから視線だけそっぽを向く。
うっわぁ~この前の拗ねたコータよりもタチが悪い........。
「なに拗ねてるの?」
「拗ねてないし....」
これは重症ですね........。
困ったなぁ~ご飯どうしよう........。
「コータ、藤城さんに連絡しないと....」
コータを引き剥がそうとそんな言葉で様子を見るが、1枚上手のコータは『すでに連絡済み。食べに行くけど遅くなるって伝えた』と、さらりと言う。
「有希....」
「なによ....」
口を尖らせるわけではないのだけど、明らかに拗ねたコータは
「有希は....俺だと癒されないの?」