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§ 龍王の巫女姫 §
第2章 峭椋村の巫女姫
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衣を取り去った彼女の身体は柔らかな曲線が美しく…透きとおる肌が湖の白砂と溶け込む。
紫紺の瞳が伏せられ、僅かにあいた唇から深い呼吸が悩ましくこぼれた。
古くから言い伝えられる《天女の水浴び》
この伝説を絵にしたならば、まさにこのような風景であろうか。
彼女が湖の中央に進むにつれてその身体が沈み始めた。くびれた腰、胸から…肩
そこまで浸かった彼女は一度立ち止まり
少し戻ると手をあげて、結い上げていた自身の髪をほどいた。
一瞬で解かれ濡れた背中を覆ったその髪は…
不思議かな
陽の日と見間違うかのごとく目映く
銀色に輝いて水滴を纏った──。