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§ 龍王の巫女姫 §
第12章 紅い灯籠に花を広げ…
真珠の手入れをするかのような丹念な愛撫に意識が飛びそうになる。
「‥ふ‥ああん‥ッ」
望んでいたものは、これに違いなかった。
含羞と快楽に支配された苦し気な表情で、水鈴は四阿( アズマヤ )の外──池に映り込む月の影に顔を向けた。
水面とともに揺らめく月を、意識する余裕もない。
幻想的に連なる灯篭に全てをさらし
優しい月の光を白い肌に落として…
水鈴は今宵、悦びの天頂を炎嗣によって与えられ続けたのだった。
“ わたし…っ もう、おかしくなってしまう…! ”
淫らな自分、淫らなわたし
何処もかしこも、朱色に染まっていた──。