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§ 龍王の巫女姫 §
第17章 氷の中の乙女
ふと…──背後に人の気配を感じて振り返った。
「…花仙…」
そこには血まみれの姿で俯く花仙がいる。
「どうしたの?またそんなに酷い怪我をして」
花仙が現れたことで安堵する気持ちと、傷だらけの彼に対する不安がいりまじる。
俯いていた彼は、顔をあげて水鈴に笑みを見せた。
「──…いつまで、とぼけるおつもりですか」
「ぇ……」
「これは只の返り血だ。私が今までに殺してきた、おびただしい数の人間たちの…」
「…!? きゃ…ッ」
その瞬間、裸の水鈴は近付いた彼に押し倒されていた。
胸を隠そうとした手は簡単に捕らえられて、頭の上に縫い止められる。
「いや……ッ、花仙…!?」
「いやと言うのは本音ですか?」
薄く笑いながら彼女の身体を押さえつけて、花仙は剥き出しの乳房に舌を這わした。