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§ 龍王の巫女姫 §
第22章 蛇の落とし子
獄房( ゴクボウ )の中に蒼慶は入れられた。
眠っているところを起こされたから、彼は寝衣姿のままで……
藁( ワラ )一枚の床が、よけいに冷たい。
しかし寒さを気にしていられるのも初日だけで、翌日から始まった尋問は、そんなことも考えられない痛みを彼の身体に刻んでいった。
何年も 何年も 待ち望んだ
この契機を逃すまいとでも言いたげに、彼等は躊躇なく蒼慶を痛め付けた。
" 炎嗣様の謀殺を目論んだのは真実か!? "
......
蒼慶は、何を問われても無言であった。
蒼慶はずっと瞼を固く閉じて、険しい表情でひたすらに耐えていた。
尋問官は、きっと彼が痛みに耐えているのだと思っているだろうが…
そうではないのだ。
彼はただひたすらに
自身の力が暴走するのを堪えていたのだ。