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§ 龍王の巫女姫 §
第23章 愛するあなた達へ

去り行く彼の後ろ姿は、やはり見るに辛かった。

だからまた泣きそうになる…

水鈴は、涙を堪えるために炎嗣の胸にすがり付いた。


「──おい」


炎嗣が花仙に向かって叫んだ。

花仙は振り返らないけれど、かまわず炎嗣は大声で続けた。



「桃源郷の離宮で…」


「……」


「離宮の管理をしている呂( ロ )夫婦が、…覚えてるだろう?──…あの二人が、自分達には孫がいないからと寂しがっていたぞ」




ちゃんと聞こえているのだろうか


炎嗣にはわからないが、それでも言わずにはいられなかった。




「蒼慶……」



──…いや、今はもう花仙なのか



最後に礼を言いたかった。



しかし礼を言ってしまったら…


それが本当に、最後の言葉になりそうだから


だから炎嗣は…別れと謝意を胸の内に留めた。






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