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§ 龍王の巫女姫 §
第3章 永久( トワ )の別れ唄


目を閉じた男は、女の頬に口付けを落とした。


「……私だけの姫様」


貴女のような美しい方を

愛した私は…幸福者です。



布地を手に立ち上がり、元の通りに顔に巻き付け後ろで結んだ彼は、枕元の灯籠を消した。




「──…」


堂の戸を開け外に出ると
沓を履いて静かに振り返った。




“ どれだけ抗おうと、夜が訪れれば、日は無情にいなくなるものです。


しかし姫様…どうか安心してください。


日の消えた空には必ず月がいるのですから ”





月が、貴女を御守りします…












────…







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