この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
§ 龍王の巫女姫 §
第26章 後書き
龍の眼、髪、爪…
特異な徴( シルシ )と力を生まれ持った三人は、救世主だとして利用されることになります。
◇◇◇
《 怒り 》を背負わされた花仙。
過去が明らかになるにつれ、その辛い人生に胸が苦しくなるキャラクターでしたね。
怒りとは、ふとした瞬間に爆発する感情──。
いくら穏やかで聡明な彼でも、その瞬間ばかりは自分を制御できない…。それを知っているから、彼は表舞台から退くことを望むのです。
生きる目的を失い、でも死ぬこともできなかった
…どれほど彼は苦しかったか。
けれど彼は
水鈴と出会い、「花仙」という名を与えられ、確かに救われたのです。
長くは続かなかった彼女との生活でした。それでも水鈴の成長を見守り、炎嗣と再会した花仙は気づいた筈。
自分は決して《蛇》ではない…
かけがえのない存在なのだと。