パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第26章 後書き

◇◇◇


《 孤独 》を背負わされた炎嗣。

李国の王様ということで、初めは我が儘で自分勝手な俺様男にするつもりでしたが

箱を開けてみれば とても誠実な男でした。


炎嗣は一貫して、水鈴に死ぬことを許しません。過去に蒼慶という兄を死なせてしまった彼は、同じ様な犠牲を出すことが怖いのでしょうか。


大人の汚い世界の中で育った少年時代──
人の闇を見すぎた炎嗣は、人を疑い、孤独の道へ。


水鈴だけが 彼には透き通って見えた

例えその透明さが彼女の無知に由る物だとしても。


そうして水鈴と接する内に、芽生える愛情…でも、彼女には別に想い人がいる。

何を考えているのか分かりにくい炎嗣ですが、心の奥で切ない葛藤に苦しんでいたんです。


そして最後、水鈴は自分の女だと信じることができた炎嗣は、彼女に簪( ｶﾝｻﾞｼ )を贈ります。

その《 簪を贈る 》行為に籠められた想い──わかって下さる方がいれば嬉しく思います。どうぞ物語を思い出しつつ考えてみて下さいね。