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§ 龍王の巫女姫 §
第1章 序章
『水鈴様……』
いつもの優しい声で──
追いかけたわたしに振り向いた彼。
「……っ」
でも…
あなたはもう、助けてはくれない。
あなたは、もう二度と──
「…ん…ッ…ん」
「房事の最中でありながら、他の男の名を口にするのか…水鈴」
「…、っ…殺してやります…!!」
喉の震えを懸命に抑えながら涙を流して女はそう返した。
驚いた男は顔をあげ
泣きはらした彼女の赤い目を見つめた。
「…楽しみにしておこう」
そしてすぐさま情事に戻り、彼女から甘い声をじっくりと絞り出していった──。