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§ 龍王の巫女姫 §
第5章 炎の李王
「──ッ!?」
……え?
「ん…っ」
腰をあげた瞬間に、伸びてきた彼の手に両肩を掴まれて寝台の上に引っ張られ──
悲鳴をあげる間もなく男の唇に口を塞がれた。
“ な、に…? ”
「…ん、ハァ…っ、…」
炎嗣は片膝を寝台にのせ、抱き締めるように彼女を腕に捕らえる。
水鈴はなんの準備もできていない状態なのに…躊躇なく舌を差し入れてきた。
「んん…」
不意をつかれて身動きできずにいた水鈴は、口の中に割り入ってきたものに驚いて身体を引こうとした。
両手を突っ張って胸を押す──
けれど彼はびくともしない。そればかりか頭の後ろに手を回されて顔をそむける事もできなくなった。
「ふ…ん…ッ」
「──…」
息苦しい、これはいったい何なの?
生まれて初めての口付けだ。水鈴は混乱している。