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第6章 凌辱の初夜

そこまで言って、炎嗣は自分が喋りすぎたと自覚する。

《龍の子》という聞き慣れぬ言葉に、水鈴は眉を潜めていた。


“ わたしが証拠？龍の子…？ ”



「ﾊｧ…、その話は止めろ。預言の話はまた今度にしてやる。せっかくの酔いが醒めてしまうだろう」


気分を害した炎嗣は立ち上がり、近寄る気配のない水鈴に一歩つめた。



「無駄な抵抗はやめることだ。さっさと来い…」


「…っ…待って、なら…! もうひとつ聞きたいことがあります」


立ち上がった男に圧倒される。

背丈も高いが、その威圧感に。




「──花仙は何処に？」


「…花仙?」


「わたしを抱えて逃げてくれた人です。目を布で覆った…っ。彼は何処にいるの!?」


後退りながらも水鈴は声を絞り出した。