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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第8章 神の道しるべ
「そうか、実は昨日、会議でのことをお前にもと思って‥まぁ、そこに座ってくれ」
ルイスは立ったままのアルに椅子をすすめ自分も腰掛ける。そして“例の件”を話し始めた
「‥‥‥黒い雲がこの国に向かってる!?」
「あぁ。
伝承の地の入り口について話そうと各国の大臣に集まるよう伝令を‥って矢先にだ‥‥‥朝一番でとっくに皆さんお集まりって訳だ。
参ったよ‥まだほんの少しの足掛かりしか掴めてないってのに‥
頼みの綱はマーク博士の翻訳次第」
ルイスはペンを指先で弄びながら深いため息を溢し遠くを見つめる。
「マークも頑張ってるよ。
夕べ遅くまで部屋に明かりがついてたし‥ティム達も皆で協力しあってる…」
「そうか‥
もどかしいな‥」
「‥‥もどかしい?」
ルイスの言った言葉にうつ向いていたアルは顔をあげた
ルイスは皮肉げに笑みをこぼし目を伏せる
「あぁ、‥‥‥ちび達が一生懸命頑張ってるってのに‥国を守る立場の俺が何も出来ない‥‥
フン‥もどかしいの以外になにがある?」