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第12章 揺れる想い

―ｺﾝｺﾝ!


精鋭隊長の執務室の扉をノックし了解を得るとロイドは部屋に足を踏み入れる


「どうした？そんなに血相変えて‥」


「ああ、実は――
子馬が産まれたんだが‥」


ロイドはそう語りながらルイスの向かい側に腰掛ける

「ああ、産まれたか。

‥‥で？」


「産まれたんだが‥」

「……？…」

「それが…っ…」

「それがなんだ？」

「それがっ──…っ

‥成長してんだよ!」


「──……


成長？

‥そりゃよかった‥成長してもらわなきゃ困るしな‥‥‥で？」


ロイドの言いたいことが伝わらずルイスは軽くあしらうように聞き返す
そんなルイスにロイドは声を荒げながら説明した。

「ああ違う!そうじゃない!!
あのっ…産まれた時は確かに子馬だったんだっ…それが今朝みたら‥半日で──っ…


デカくなってんだ‥」


「‥‥‥

よかったな？」


「‥‥‥」



ルイスは興奮するロイドにその一言を返すとロイドの首根っこ掴んだ

「悪いなロイ…
俺は今からやらなきゃいかん仕事がたーっぷりあるんだ

遊びたいならティムに遊んでもらえよ…っ…」


そう言ってロイドを無理矢理部屋から引きずり出すと扉をバタンとしめた‥