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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第15章 守護神の書・前編


柔らかな頬に添えた親指の腹でアルの涙をぐっと拭う。

何故だか嬉しそうな笑みを浮かべるルイス。アルはそんなルイスに見つめられ無性に肌が熱を蓄えた。

や、だ…なんかすごく恥ずかしい…っ…

顔を背けたくてもそれが出来ない――


ルイスに頬をしっかりと捕らえられ、美形な顔が目の前になる。


…う……ちょっと…

いい加減に放してくれないかしら……


アルの気持ちをよそに、ルイスはそんなアルの顔を更に覗き込んだ。

「怪我なんかしてないよ…」

ボソッっと柔らかい声で囁く…


「何なら脱いで確かめるか?」


アルは目を見開いて必死に首をふった。

「クス…全然何ともないから気にするな…」


ギョッとするアルに、小さく笑ったルイスの目元が優しく下がる…


「アルはちゃんと守ってくれたよ…」

「…守った?……」



ルイスは頷きニヤリッと笑った。

「ああ…お前のクッションがちゃんと役に立ったしな…」

「―――!?な…
ちょっ…とどこ触って!?」


「ちょっと硬かったが…」
…やだっ信じられないこの人!!


胸元に一瞬触れたルイスの手に驚きアルはとっさに飛び退くと、そんなアルを見てルイスはまた、楽しそうに笑っていた。

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