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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第16章 守護神の書・後編


ロイドは静かに口を開く…

「お前の好みは理解してる…」

「ならっ安心し…」

「だから出来ないんだろ!?」

「…」

「お前が今まで遊んできた女は知ってる。

だから…気づくんだよ…」

「………!?」


「アルに向けたお前の目がっ…

今までの女達に向けた瞳と違うことにどうしても気づくんだよっ!!」


力いっぱい訴えるロイドの瞳が不安に揺れる。その瞳に見つめられ、ルイス自身も戸惑いを露にしていた…

うろたえる瞳が行き場を無くす…


必死で言葉を探すルイス


「…お、前の…思い過ごしだろ…」


ただ、こんな言葉しか今のルイスには思い浮かばなかった………。



再び背を向けたルイスの後ろ姿をロイドは黙って見送る。

ここで、ルイスを責めても始まらない…


何故ならロイドにも分かるから…


ルイス自身が…


自分の想いに戸惑いを感じていることが分かるから…


ロイドは静かな溜め息をつくと艶やかな黒い前髪をくしゃりと鷲掴んだ。

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