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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第17章 集結!
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「そうか…
あの者が神の従者だったと…」
雨は上がったが空はどんよりとした重苦しい風景画を飾ったままだ…
気候士の予報どうりだと当分はこの天気が続くらしい。
紫色の夜空では星が拝めないために、天気を予測することも困難を極めていた…
王の間から眺められる夕方の空を見渡すと、国王は老師からの報告に耳を傾けながら椅子に腰掛けた。
「あの少女の宝剣が“全ての道に続く扉の鍵”では?…ということは薄々感じてはおったのだが…
まさか神の従者じゃとは…我らも驚きの極地で…」
王の後に腰を掛けると老師は向かいあった瞼を伏せた。
「何故に、
神はあの少女をお選びになったのか……」
「人には偉大な力が授けられているものだ…
偉大な力とは、必ずしも一目で見て分かるものばかりではあるまい…
これはクラディウス…昔、お前が私に説いた思想であるぞ」
「確かにそのような事を申した記憶も無きにしも非ず…
とりあえずここは、小さな博士の翻訳を待ちましょうぞ」
老師の言葉に王は静かに頷いていた…