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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第17章 集結!
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「なるほど、で…それと南の奴らの関係がどうだってんだ?」
床に腰を据えたレオはあぐらを崩し、片膝を立てると前のめりなって妃奈乃に尋ねていた。
妃奈乃は思い浮かべるように目を閉じた。
「……実は皆が早々にこの地へ辿り着けるよう、南の地の者達にも祷りを捧げておったのじゃが…どうも、その祷りが思うように届かぬ──」
「……なるほど…そういうことか…」
「うむ。まだ他にも話さねばならぬこともあるのじゃが、先ずは南の地の者を無事、この地へと辿り着かせることが先決。
今からまた娘と二人で祈祷の準備をしたいぞえ…
出来れば少し静かで“臭くない”室を用意してもらえぬか?」
「……っ…臭くないは余計だババア!」
平気で失礼を口にする母に未夢は、はっ…と青ざめる。
レオは少し小さな小屋を妃奈乃達に用意してやった。
「酒蔵用に建てた小屋だ。出来上がったばかりだから木の香りは結構するがな…そのくらいは我慢しろ」
「おお!…そうであったか。木の香りならいくら強くても爽快じゃ。
返って集中力が高まるぞえ」
「……っ…ま、まあ、いい…他に要るものがあれば遠慮なく言え」
木の香りを思う存分吸い込む親子をジロリと目で追うと、レオは苦笑いを浮かべ小屋を出ていった。
「なるほど、で…それと南の奴らの関係がどうだってんだ?」
床に腰を据えたレオはあぐらを崩し、片膝を立てると前のめりなって妃奈乃に尋ねていた。
妃奈乃は思い浮かべるように目を閉じた。
「……実は皆が早々にこの地へ辿り着けるよう、南の地の者達にも祷りを捧げておったのじゃが…どうも、その祷りが思うように届かぬ──」
「……なるほど…そういうことか…」
「うむ。まだ他にも話さねばならぬこともあるのじゃが、先ずは南の地の者を無事、この地へと辿り着かせることが先決。
今からまた娘と二人で祈祷の準備をしたいぞえ…
出来れば少し静かで“臭くない”室を用意してもらえぬか?」
「……っ…臭くないは余計だババア!」
平気で失礼を口にする母に未夢は、はっ…と青ざめる。
レオは少し小さな小屋を妃奈乃達に用意してやった。
「酒蔵用に建てた小屋だ。出来上がったばかりだから木の香りは結構するがな…そのくらいは我慢しろ」
「おお!…そうであったか。木の香りならいくら強くても爽快じゃ。
返って集中力が高まるぞえ」
「……っ…ま、まあ、いい…他に要るものがあれば遠慮なく言え」
木の香りを思う存分吸い込む親子をジロリと目で追うと、レオは苦笑いを浮かべ小屋を出ていった。