この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第18章 神の祈り
────
もう、レオったら、あんな奴になんてこと頼むんだろ!?
カインが現れたせいで、何だか面倒事が起きる気がするのは思い過ごしか?
石の廊下を歩き、アルは、はぁ…とため息を溢しながらルイスの執務室に向かっていた。
扉の前にたどり着くと、アルは緊張気味に深く息を吐く。そして、扉をノックした。
「アル? どうしたんだ?」
少し驚き気味に、ルイスは瞳を開きアルを見る。
「あの、ちょっと話したいことが…」
「……話し?」
ルイスは表情を和らげ、アルを部屋へと迎え入れた。
向かいに座るアルを見つめると、
「で…どんな話し?」
何故だか緊張気味のアルを、落ち着かせるようにルイスは優しく微笑んで尋ねた。
「あの、今回の件でのことなんだけどね…」
「従者のことか?」
アルは頷く。
「実は、あたしずっと小さい頃から夢を見てたの…」
「夢?」
「うん…ずっと…同じ夢。何度も姿の見えない誰かに呼びかけられて」
「何度も、ね…それが従者のことと関係があると?」
片手で頬杖をつき、ルイスはため息をつきながら聞き返す。