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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第19章 滅びの道


光苔のアーチを抜けて、また薄暗い場所へ出るとアルはロイドを呼び止めた。

「ロイド…」

「ん?…」

「ありがとう…」

心を込めて礼を言う。

「…………」

「ロイド?」

急にピタリと動きを止めて瞳を見開く。そんなロイドに反対に小さく驚きながらアルは声を掛けた。

「アル…」

「……?」

「こんな場所でそんな風に笑うな」

「え?…――っ!」


目を細めて微笑んだアルの笑顔。ロイドの一番大好きな眩しい程の微笑がロイドの心を疼かせる。

澄んだぬばたまのような艶めき。濡れた瞳を揺らすとロイドはアルを壁際にそっと囲った。


壁に両手をついてアルを逃がさぬように道を塞ぐ。

「アル…」

ロイドの顔に暗い影が落ち、ロイドの表情を見えにくくした。

ただ、それでも恐怖心は沸くことは無かった。

「アル……」

名前を囁くロイドの声が優しいから…

そっと近づく体温に胸がときめいて…

肌に掛かる吐息に甘く痺れる…

「アル…出来ることなら、俺は……ずっと一緒に居たい…」

ここだけでのデートじゃなくて…


毎日…


四六時中でも…ずっと…

「あ…っ…」

熱を持つ唇が柔らかく重ねられる。


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