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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第22章 悲しみの幕開け
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叩き付ける雨は強さを増す。そんな中、役所に向けて、騒々しい足音が近づいていた。
「──アレン!! アルは今何処にいる!?」
バタンと弾かれるように開いた扉から姿を現すとルイスは役所内のアレンを見つけ険しい表情で詰め寄った。
「ルイス殿? この騒ぎは一体?」
「説明する暇はない! アルの居場所を教えてくれ!!」
息を切らし肩で呼吸をする。
みたこともないルイスの表情と、後から同じように駆け込んできたレオ達を見てとんでもないことが起こったのだと感じるや否や、アレンはとっさに口を開いた。
「アルならあそこでマーク博士と花をっ…」
そう言ってアレンが指を差した先に目を向けると役所から見える城門の傍らで、城壁に沿って並べられたプランターをマークと二人で片付けているアルの姿が目に飛び込んだ。
フード付きのマントを被り、強風に煽られながら植木鉢やプランターを館内の中に運び、行ったり来たりしている。
「――っ…良かった…」
まだ何も起こった様子はない。
ルイスはホッと息をつき表情を和らげた。だがまだ安心は出来ない。ルイスは胸を撫でおろし、落ち着きを取り戻すとレオ達とアルの元へ向かった。
叩き付ける雨は強さを増す。そんな中、役所に向けて、騒々しい足音が近づいていた。
「──アレン!! アルは今何処にいる!?」
バタンと弾かれるように開いた扉から姿を現すとルイスは役所内のアレンを見つけ険しい表情で詰め寄った。
「ルイス殿? この騒ぎは一体?」
「説明する暇はない! アルの居場所を教えてくれ!!」
息を切らし肩で呼吸をする。
みたこともないルイスの表情と、後から同じように駆け込んできたレオ達を見てとんでもないことが起こったのだと感じるや否や、アレンはとっさに口を開いた。
「アルならあそこでマーク博士と花をっ…」
そう言ってアレンが指を差した先に目を向けると役所から見える城門の傍らで、城壁に沿って並べられたプランターをマークと二人で片付けているアルの姿が目に飛び込んだ。
フード付きのマントを被り、強風に煽られながら植木鉢やプランターを館内の中に運び、行ったり来たりしている。
「――っ…良かった…」
まだ何も起こった様子はない。
ルイスはホッと息をつき表情を和らげた。だがまだ安心は出来ない。ルイスは胸を撫でおろし、落ち着きを取り戻すとレオ達とアルの元へ向かった。