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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
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「問うだけ無駄な話だ。もう答えは決まってる…そうだろ?」
そう口にするルイスに後の二人は無言で頷く。互いの意思を確かめ合うと三人はティールに目を向けた。
馬の瞳とは思えぬ眼光が三人を射抜き見据える。
そしてティールは大きく頷く仕草を見せた。同時にアルのオレンジ色の瞳の輝きが少しずつ薄らいでいく。
「三の心一つなら 導きのもとに試練を託す──」
ティールはもう一度大きく翼をはためかせた。白銀色の馬体が空へと浮き上がる。その言葉を残すとティールは夜の雨空を駆けるように消えて行った。
「──アルッ!?」
ティールの姿が消えた途端にアルの体が地面に崩れ落ちる。
三人は急いで駆け寄り、ロイドはアルの体を膝に抱き起こした。
くたりと項垂れる頭を手の平で支え、ロイドは確かめる。雨に打たれ、冷たくはあるが確かに生きている人肌の感触がある。
頬に触れたロイドの手が溢れる喜びに震えた。
「さあ、早く皆の元に連れて帰ろう」
膝まづき、ルイスはそう口にしながらレオと共にアルの顔を覗き込む。冷たい雨から守るようにルイスは白いマントをアルに掛けるとロイドの肩を叩いた。
「問うだけ無駄な話だ。もう答えは決まってる…そうだろ?」
そう口にするルイスに後の二人は無言で頷く。互いの意思を確かめ合うと三人はティールに目を向けた。
馬の瞳とは思えぬ眼光が三人を射抜き見据える。
そしてティールは大きく頷く仕草を見せた。同時にアルのオレンジ色の瞳の輝きが少しずつ薄らいでいく。
「三の心一つなら 導きのもとに試練を託す──」
ティールはもう一度大きく翼をはためかせた。白銀色の馬体が空へと浮き上がる。その言葉を残すとティールは夜の雨空を駆けるように消えて行った。
「──アルッ!?」
ティールの姿が消えた途端にアルの体が地面に崩れ落ちる。
三人は急いで駆け寄り、ロイドはアルの体を膝に抱き起こした。
くたりと項垂れる頭を手の平で支え、ロイドは確かめる。雨に打たれ、冷たくはあるが確かに生きている人肌の感触がある。
頬に触れたロイドの手が溢れる喜びに震えた。
「さあ、早く皆の元に連れて帰ろう」
膝まづき、ルイスはそう口にしながらレオと共にアルの顔を覗き込む。冷たい雨から守るようにルイスは白いマントをアルに掛けるとロイドの肩を叩いた。