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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
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「我、神に選ばれ神に従う者にのみ背を貸す化身 汝ら従者に使え命を果す者か?──」
「……っ…」
声が違う──
問い掛けるその声音は、聞き慣れたアルの声とはまったく違い、男女の声を交えたように高くも低くもある。
中性的な響きは微笑みながらも無表情なアルの唇から確かに発されていた。
その声に導かれ、剣の宝飾の輝きと同調するように三人の手が強く光り出す。
その光はアルの剣先へと真っ直ぐに伸びて重なりあった。
中性的な声音は続ける。
「──使者なれどまだ使者ならず」
その言葉を受け、重なった光りが消えて行く…
アルの唇は再び開く。その声を紡ぐアルの隣で翼を持つ銀色の白馬、ティールが翼を大きくはためかせた。
「三の勇者よ 試練を受けよ 越えれば使者 没するは死へ 恐るるなら認めの印 今すぐ還すがいい」
問い掛けるアルは微笑んだままだ。
確かになった声の主。神の化身かと云われる翼を持つ聖なる獣──
三人はティールとアルを交互に見つめると互いに目を合わせた。
「我、神に選ばれ神に従う者にのみ背を貸す化身 汝ら従者に使え命を果す者か?──」
「……っ…」
声が違う──
問い掛けるその声音は、聞き慣れたアルの声とはまったく違い、男女の声を交えたように高くも低くもある。
中性的な響きは微笑みながらも無表情なアルの唇から確かに発されていた。
その声に導かれ、剣の宝飾の輝きと同調するように三人の手が強く光り出す。
その光はアルの剣先へと真っ直ぐに伸びて重なりあった。
中性的な声音は続ける。
「──使者なれどまだ使者ならず」
その言葉を受け、重なった光りが消えて行く…
アルの唇は再び開く。その声を紡ぐアルの隣で翼を持つ銀色の白馬、ティールが翼を大きくはためかせた。
「三の勇者よ 試練を受けよ 越えれば使者 没するは死へ 恐るるなら認めの印 今すぐ還すがいい」
問い掛けるアルは微笑んだままだ。
確かになった声の主。神の化身かと云われる翼を持つ聖なる獣──
三人はティールとアルを交互に見つめると互いに目を合わせた。