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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村
・
ロイドとレオはアルを真ん中にして座る。そして向かいの椅子に子供達は腰掛けてルイスはユリアを膝に乗せた。
「ユリアは初めてだな、遺跡に行くのは」
ルイスに背後から問われてユリアはほんのりと顔を赤らめて頷いた。
窓際の位置で景色を眺めながらルイスは窓枠に掛けた肘で頬杖をつく。
目の前ではアルを挟んだロイドとレオが静かに牽制しあっていた。
「アル、傷は完治したとはいえ、まだ病み上がりなんだから無理はするなよ」
ロイドはアルの肩を抱いて覗き込む。
「なんか合ったらすぐ俺様を呼べ…そのためにこれもやったんだからな」
アルの肩に乗ったロイドの手を跳ねて、レオはアルを間近で覗き胸元の紐に手をやった。手繰り寄せた先にはレオが手作りした木笛がさがっている。
「なんだそれは」
「はっ!お前にゃ教えねーよっ」
自分のあげたチョーカーと重ね着けされてあるのが気にくわない。ムッとしながら聞いたロイドにレオは心なしか勝ち誇ったように言い退ける。
眉間に皺の寄ったロイドにアルは言った。
「木笛だって、レオが手作りしてくれたの」
気を使って教えた筈がロイドの眉間の皺はさらに深くなった。
「アルは手作りが好きか?」
「え、あー…て、手作りでもなんでも気持ちが込もってれば…」
アルは頬を牽きつらせた。
ロイドとレオはアルを真ん中にして座る。そして向かいの椅子に子供達は腰掛けてルイスはユリアを膝に乗せた。
「ユリアは初めてだな、遺跡に行くのは」
ルイスに背後から問われてユリアはほんのりと顔を赤らめて頷いた。
窓際の位置で景色を眺めながらルイスは窓枠に掛けた肘で頬杖をつく。
目の前ではアルを挟んだロイドとレオが静かに牽制しあっていた。
「アル、傷は完治したとはいえ、まだ病み上がりなんだから無理はするなよ」
ロイドはアルの肩を抱いて覗き込む。
「なんか合ったらすぐ俺様を呼べ…そのためにこれもやったんだからな」
アルの肩に乗ったロイドの手を跳ねて、レオはアルを間近で覗き胸元の紐に手をやった。手繰り寄せた先にはレオが手作りした木笛がさがっている。
「なんだそれは」
「はっ!お前にゃ教えねーよっ」
自分のあげたチョーカーと重ね着けされてあるのが気にくわない。ムッとしながら聞いたロイドにレオは心なしか勝ち誇ったように言い退ける。
眉間に皺の寄ったロイドにアルは言った。
「木笛だって、レオが手作りしてくれたの」
気を使って教えた筈がロイドの眉間の皺はさらに深くなった。
「アルは手作りが好きか?」
「え、あー…て、手作りでもなんでも気持ちが込もってれば…」
アルは頬を牽きつらせた。