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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村
あー…
目覚めた早々、なんかめんどくさいな…はは…
ほんとにめんどくさい。
拗ねるロイドに無駄に気を使ってしまう。
アルはなるべく目を合わせないように前を向いた。
「ところでティールのことだけど…」
「ああ、そうだったな」
アルに尋ねられ、ルイスは遺跡での出来事を語った。甦ったアルの傍らで、アルの口を借りた神の化身。
そのティールから告げられた勇者としての覚悟──
使者になるための試練を受け、認められなければならない。
それができなければ──
“没するは死へ”
「没するは死っ!?──…」
「ああ…」
聞かされた言葉にアルは驚きの声を上げた。
「それって──…試練がうまくいかなければ死ぬって…こと…?」
「だろうな」
「だろうなってっ──」
顔色を変えずに淡々と反すルイスにアルは言葉を失った。
「アル、どう足掻いても同じことだ」
狼狽えた様子で視線をさ迷わせる。そんなアルにロイドは静かに言った。