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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第28章 女神の降りる丘
「これはたしか、天の守護神だったよ!」
「天の……ってことは…」
ルイスは呟くと部屋の入り口に立っていたロイドを振り返る。
「俺が試練を受ける守り神ってことか……」
「そういうことになるな」
ルイスはロイドの言葉に頷き返す。いつになく真剣な眼差しの表情を見せる二人をアルも不安げに見つめている。
「なら早速その山に向かわなきゃならねえってことか」
レオが部屋の入り口の前の廊下で剣を肩に担ぎ伸びをした。気合いを軽く入れ直すとレオは覚悟を決めたように表情を引き締める。
「行ってやろうぜ!神が与える試練とやらを受けによっ」
へっ、と笑いながらレオの眼光が鋭く光る。
ルイスは腰を上げるとそんなレオに頷いた。
「ああ。とにかくやるしかない……だが先ずはその炎の山とやらが何処かをしっかり突き止めるのが先だ」
ルイスはマークを覗き込む。
「博士、“彼の地”が何処なのかもっと詳しく書いてあるかも知れない──…この本の解読を急ぎで頼む」
「うん!もちろんまかせてよ!」
マークはルイスのお願いに頼もしい返事を返し胸をドンと叩いていた。