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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第28章 女神の降りる丘

「マーク!本はどこにあるっ…」

急いで中に入ってきたルイスがティムの後ろからそう訊ねる。

「──…っ…それか…」

「うん!」

ルイスに向けて、丁度読んでいた頁を広げて見せたマークの目はとてもキラキラとしていた。

「なんて書いてあるっ?」
ルイスは床に座っていたマークの元に走りより、膝を付く。

そのルイスに見易いようにとマークは本の向きを変えて指を差した。

「ここにね、“しれん”の話が書いてあるの」

「試練の話っ?」

聞き返すルイスにマークは真剣な目を向けて大きく首を縦に振る。

マークは指でなぞりながら、書いてある文章を読み上げた。

“彼の地にある大きな炎の山。その心髄には遥か古より守りの神である火の鳥が存在していた”

「……って」

「火の鳥!?」

「うん。あのね、ちょっと待ってて」

マークはパラパラと前に頁を戻す。そして、そこに描かれていた挿し絵を指差した。

「これ。五章の本にも書かれてた守護神の絵だよ!」

「守護神……そう言われてみたら見覚えがあるな…」

ルイスは本を手に取りまじまじとその絵を見つめる。

白黒で描かれているその鳥の絵は長い尾っぽを持ち、その尾はまるで炎の如く揺れて燃えているようにも見えた。
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