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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第29章 女部族の掟
“直ちに従者と共に彼の地に向かい守護神の力をその手に──……”
「……従者と共に彼の地に向かい……って確かに女神も言ってたな…あれはそういう意味だったのか…」
ルイスは呟く。
「アルも一緒に試されるってことか?……」
危険が及ばなければいいのだが……。つい余計にそう考えてしまう。
この戦いの当事者はアルだ。そのアルが危険を避けることはどう足掻いても無理なのだろうか──
死の淵から奇跡的に蘇ったアル。
できればもう二度と失いたくはない──
「レオも俺も付いていくからそう心配はないだろうが念のためだ……守りの部隊をいくつか引き連れて向かうか……」
道中、如何なる危険が待ち受けてるとも限らない。眉間を寄せるルイスの呟きにマークは下から見上げ首を横に振った。
「“試練の旅路”で心の結び付きを強めるんだよ!それぞれの勇者の試練に従者が付き添うんだって!二人で乗り越えなきゃならないんだって書いてある」
「二人…っ…それは危険過ぎないか?何が起きるかもわからないのにっ」
「……その何かを越えられなきゃ守護神の試練はなおさら無理だって……ルイお兄ちゃんの試練にもレオのお兄ちゃんの試練にも……アルは付いていかなきゃだめなんだ……」