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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第7章 伝承の地
―コンコン!
「ルイス様、地図が仕上がりました。」
「あぁ、フロイトか‥」
地図を手にしてルイスの執務室を訪ねたのは地図師の《フロイト》だった。
「いつもよりちょっと手間取ったようだな?」
「はぃ、申し訳ありません文字の薄れている箇所ばかりだったので‥」
「腕利きのお前でも難儀だったか?
さすが、二千年の歴史物だな」
詫びるフロイトを、ルイスは労うように言った。
オークションパーティから2日が明け、手直ししてもらった地図がやっと出来上がった今日。
アルの方は足の怪我で立ち回り稽古が出来ないために一週間の休みを貰っている。
そして、役所館内にはアレンが必死で競り落としたオークションの品『豊艶の女神』の絵が飾られていることをアルはまだ知らない
「ところでルイス様、この部分なんですが‥‥」
フロイトは地図を広げルイスに見せた。
フロイトの指さす部分に目をやると、現在、ルバール城の位置となる場所に何やら記されている‥
「‥村名か?
にしてはタラタラと長いな?」
「えぇ、拡大顕微鏡で見たんですが‥何度見てもミミズがはってるようにしか見えなくて」
「確かにな」