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贄姫
第4章 肆
「この野郎……」
瓊乱は、椿がつぶやいた名前に
気分を果てしなく害した。
「なんだってんだ。あまねあまねって」
瓊乱は椿の身体を押しやると
着物の前襟を引っ張る。
あらわになった小ぶりの2つの山に
容赦なく舌を這わせた。
―――こんなに甘い匂いさせやがって―――
頂上の突起に触れると、
椿の身体がびくんと跳ねた。
うっすらと目を開ける。
それを機に、馬乗りになると椿の胸をはだけさせた。
「やめて……」
その声に覇気はない。
抵抗してみろよ、とつぶやくと、
半ば投げやりに鎖骨をえぐるように舐めとる。
「っ……!」
止めて、と吐息交じりの声はか弱く
塞いで甘い力を少しばかり奪うと
抵抗して強張る力さえ抜けて
椿の身体は瓊乱の与える快楽に
忠実に反応を始めた。
自分の口から、そんな吐息が出ることに初めは恥らっていた椿だが
そのうちにそれさえも考えられなくなった。