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贄姫
第4章 肆


「やめて、そこは……」


さんざん胸をもてあそんだ後には
椿の身体からは、別の意味で力が抜けていた。
瓊乱が与える快楽は、身をよじるほどに
深さと気持ちよさを増す。
帯を外してさらに着物をはだけさせると
ショーツの上から椿に触れる。


「今やめたら、どうなるかわかってるだろ?」


指先を、のめりこませる。


「や……も、そこは……」


入浴の時にじらされてから、
椿は自分の身体の芯が
ほてったままなのに気づいていた。
これを発散する方法を、椿はまだ知らない。


「こんなに濡らして……焦らされるのがいいのか?」


「ちがっ」


瓊乱の指が上下に行き来する。


「脱がないと、これはもうびしょびしょで風邪ひくぞ」


ほら見ろ、とショーツと太ももの付け根に指を添わせ
そこにまで沁みだした蜜を指で掬って椿に見せびらかした。


そしてまた、指で敏感なところに触れる。
濡れそぼるそこを、ショーツの上からつまんで
最も敏感な蕾をちょん、と突いた。


「あっぅ……!」


「触っただけで、この反応かよ」


瓊乱は舌なめずりした。
そこを突くと、芳しい香りが充満する。
とても、無視などできない強烈な飢えを感じさせる匂いだった。
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