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贄姫
第5章 伍
「…っ!…」
意識があるのは椿にとってまずかった。
すでに気づいた快楽という化け物に
椿は抗うことができない身体だと気づいてしまったからだ。
「なんだ、ほんとに処女か?
それでこれだったら、とんだやつだな、お前…」
これでもかとその欲望で椿を乱して
涙に眉根をよせる椿からさらに涙を引っ張り出して
そして、瓊乱も椿も果てかけた。
「椿、受け取れ」
その意味を理解して、椿はハッとした。
そして、瓊乱にしがみつくように懇願する。
「いや、中に出さないで…!」
子供ができてしまうと聞いていた。
椿の性の知識は浅いので、それぐらいしかないのだが
この行為がそういった危険性を含んでいることくらいは
頭の隅で理解していた。
「やだ、瓊乱…!
お願い、やだ…!」
嫌がる椿を重たい一撃で黙らせて
その奥に差し込んだままストロークせずにグイグイと押し込んだ。
「あっ…ダメ…!」
「っ黙れ椿、いう通りにしろ」
「いや、嫌だ!
初めては好きな人が良かったのに…!」
椿の唇が、「あまね、助けて」と動いた気がした。
そして、それが瓊乱の理性を、加減するという理性を吹き飛ばさせるには
充分な起爆剤となった。