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贄姫
第2章 弍
「あっ…っう…」
意思とは反対に身体が反応する。
初めてのことに驚きと恥ずかしさで
顔じゅうから火を吹きそうになった。
「ここ。気持ちいいのか?」
瓊乱の舌が首筋を行ったり来たりする。
優しく口づけしながら鎖骨に向かっていったかと思えば
そこに痛いくらいに吸い付き
痛みに喘ぐと今度は優しく舌で耳まで舐め上げる。
しばらくそれをされていると
身体から力が抜けていくのが分かった。
片方の首を念入りに舐め終えると
次は反対側も舐め始める。
「あ…や、ぁ…」
「嫌なら抵抗してみろよ」
甘い声で耳元で囁かれれば
さらに身体がおかしいくらいにゾクゾクする。
「言ったろ。
お前の身体も魂も、ぜんぶ俺のものだ」
そう言って喉仏に食らいつく。
さんざんそこを吸っては舐め、吸っては舐めを繰り返す。
「や、だ…」
椿の身体からはとうの昔に力は抜けていた。
瓊乱の与える刺激に
身体が正直に反応しているのを認めるのが悔しくて
下唇を噛み締めて瓊乱を睨みつけた。
「ったく、いい顔するよな。
もっと犯したくなる…。
お前が汗なんかかくから、欲情しちまったじゃねーか。
責任取れよ」
「なに、それ」
「気づいてないなら
相当あっぱれなおつむだな。
贄姫の体液ほど、妖にとって美味なものはない。
甘い匂いがすんだよ。
桃みたいな。
でももっとコクのある匂いがな…」