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贄姫
第2章 弍
「んっ…んぅ…!」
嫌がっても押さえつけられ
瓊乱をどかすことができない。
口に入った手ぬぐいのせいで
声を出すことさえできなかった。
「嫌じゃないだろ?
興奮してこんなに刺青が浮かび上がってる…」
見ろよ、と首をもたげられて
自分の胸元を見れば
火照った身体に白い刺青がくっきりと美しい文様を映し出していた。
瓊乱の手が椿の胸に触れた。
「んっ!」
もがくが、あっけなく抑えられて
両胸を瓊乱に弄ばれる。
その間、首筋を丹念に舌が行き来して
椿の息が上がった。
「まずいな…我慢できない。
お前、興奮するとよけい甘い匂いがするんだな」
瓊乱の指先が椿の胸の頂きをくるくるとなぞった。
全身にビリビリと電流が走るような感覚。
力が抜けて、自分の身体が言うことを聞かない。
そのうち、その突起を瓊乱がつねった。
「んっっ…!」
身体がびくんと跳ねた。
痛みと恥ずかしさに目に涙が浮かぶ。
その涙を舐められる。
真っ赤な瞳と目が合った。
「お前、今まで無事でいられたのも
俺が妖を寄せ付けないようにしてやっていたからだぞ。
俺を毛嫌いするのもいいが
俺のおかげで命があると思えよ。
俺の報いに、お前の身体をいただくことくらい許されて当然だ。
お前は、俺のものだからな」