この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
贄姫
第3章 参


ここは、学校。
妖などいない世界。
まぶしく、普通の人間が暮らす平凡な日常。
異端である千代菊と壷糯は
自分たちの身の置き所をわかっているのだ。


階段を上って行ったところで
たむろしている生徒たちが2人を見て驚き
一瞬静まり返った。


そのあと、ひそひそと声があちこちから聞こえたり
奇異なものを見る視線が突き刺さる。


「ちょっと、周君が来てるって!」


駆け出して行った女子生徒が
にぎやかな教室にそう言い放っているのが
驚くほど丸聞こえだった。


その集合、とでもいうような呼びかけの後から
黄色い声がしたかと思うと
何人もの女子生徒たちが教室からわらわらと出てきた。


「周。あんたって妖だけじゃなくて人間の女の子に大人気ね。
まるで動物園の動物になった気分でしょ?」


その周の後に続いて歩いていた椿が
眉根を寄せてそう言った。
それには周は取り合わず、教室へと向かった。


「周君、具合は?」


「周君、ずいぶん休んでたけど、大丈夫?」


あちこちから声をかけられて
それに彼はいちいち「ああ」「大丈夫」と答えていく。
根が真面目な奴って大変だわ、と椿はそれを白い目で見ていた。
/145ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ