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忘れられない指
第15章 特別な日
凌空の部屋に帰ってきてから、私は涙を流し、声をあげて泣いた。
彼の手から私の左手の薬指にはめられた指輪。
その手を取って灯りにむけて掲げる。
光の反射を受けて眩しく輝く愛の証し・・
「きれいだな・・これ選んで正解だった」
手を握り、抱き寄せ、それから長い長いキスをしてくれた。
涙でぬれた頬に自分の頬を寄せた凌空に、あらためて聞かれる。
「で、肝心な返事なんですけど・・まだ聞いてないよね?
オレと・・結婚してくれる?」
涙を流しながら笑って答える。
「はい・・こんな私ですがよろしくお願いします・・」
「ありがとう・・咲ちゃんのこと、幸せにする。幸せにできるようにがんばる。
仕事も咲ちゃんががんばれるだけがんばっていいから。
好きなだけ働いて。
で、そろそろ子供を、って思った時に・・子供作ろう。ね?」