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し・ず・く
第7章 ママのお葬式
「間に合わなかったね。」
「うん。」
「会社の中で、フラついて、階段を転げ落ちたらしい。」
「バチあたったのかな?」
「それは、違うと思う。よく、そう思う人がいるけど。」
「でも、ママ顔は傷なかった。寝てる顔だったもんね。」
「うん。梓?」
「ん?」

梓が、泣きたいのを堪えて俺を見上げる。

「ママに最期のお別れしよ。」
「うん。」

梓は、額に、俺は、唇に最期のお別れをした。

そして、ママの身体は、小さな箱の中に収まってしまった。

「ママ…」

私は、その小さな箱を抱き締めた。
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