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泣かない!
第1章 殺す価値ありな男達
健史とは会わない日々が続くと。これが自然消滅かって思いました。そして……借金にもタッチしなくなったので、裏デリを辞めて、普通の援交しようか、経理の仕事を探そうかと悩みました。
でも……
「千鶴さん、来月俺の誕生月でこの月だけは……先輩らにも負けられねぇ」
ホストの源氏名ですが『たくみ』と言います。健史と別れると、今度はたくみの売り上げに貢献したんです。それは普通の仕事の給料では彼を応援できない額です。裏デリを続けました。そして……チップを稼ぐため本番をし続けたんです。

-*-
「……クラミジアに膣炎です」
私は裏デリで生外出しを続けたことで病気になってしまいました。医者は「すぐに援交をやめるように」と言っていましたが、たくみのためにも援交を辞めることはできません。
好きな男のために身体を張るのが女気ですからね。
「HIVも検査するか?血液検査だ」
「するので避妊薬ください」

-*-
「……ごめんね、たくみ」
「俺こそ……知らず知らず頑張らせちゃったみたいだな。今では1桁ナンバーだから、指名されてもボトルのないテーブルには座れないんだ……店の規則だからゴメンな」
ホストクラブに通うのは安価です。でも、ボトルを頼むと話は別です。この国は酒……酒税が高いのでボトルは高額になるんです。お店や彼の設定ではありません。
私は裏デリで稼ぎ続けるしかありませんでしたが……。

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