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泣かない!
第1章 殺す価値ありな男達
私は、お礼に高いお酒を注文して、新人さんの売り上げに協力したんです。すると、新人さんが
「こんな何十万もするお酒を、僕達の名前で注文できませんよ。すぐにたくみさんに報告して席をクィーン(VIP席)に移動させて頂きます!」
慌しく、新人さんが動きクィーンにエスコートされました。
「リジャール入りましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

「千鶴さん……なんで高い酒なんか注文したんだよ。俺は君となら水でいいのによぉ」
たくみがクィーンにきました。リジャールは70万ゼニのお酒です。お酒は原価の50%に近い酒税があります。そして、利益をのせるとこの値段になるのです。
「お礼よ。それに、もぅ借金があるわけじゃないんだし……あなたに協力したいの」
彼と一緒にいる時間が私の幸せな時間でした。
「リジャールなんて頼まれた実績を作ったら……No1を目指すっきゃねぇんだ」
「私が協力するから」
健史の借金と裏デリから解放された私は彼しか見えなくなっていたんです。

-*-
たくみの売り上げを伸ばすには、援交しかありませんでした。そして、夜はガールズバーで働きました。無職でいることが嫌だったんです。県内では優秀な大学も出ていたので。でも、心理学の単位を取っていなかったので、ライセンスが必要な風営シ去で規制されるスナックやキャバクラでは働けません。
たくみとは毎日会えなくても、自分のご褒美と彼に協力できる月曜日とか水曜の少し客足が遠のく日を選んで通ったんです。

そんな矢先……。
「中出しさせてくれるっつぅから、何度もアンタと遊んだんだぜ!」
よく援交で会っていた男が怒り出しました。私が「今度は中出しさせてあげる」と言って、会っていた客の男です。歳は40歳くらいでしょうか?
「……だって、男にはわからないかも知れないけど、生でしてるだけでも体力使うし、身体が持たないのよ」
私は必死に彼をなだめました。生外出しで6万ゼニをくれるので支払いには汚くない男だったので私も彼とは裏デリ時代からよく会っていたのです。
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