この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Love Emotion
第6章 おつかれさま
担当が私じゃなかったら。
他の人だったら。
きっと仁木さんは、もっともっと穏やかな日々を過ごせたかもしれない。
ご飯を食べられたかもしれない。
寝たきり生活にならなかったかもしれない。
今更考えても詮無いことかもしれないけど。
でも。
仁木さんに私は必要ではなかったのだと、自分の無力さに悲しくなる。
「……その人、三崎さんが勤務の時に亡くなったんだよね?」
森山君が確認するように訊いてきたので、私はこくりと頷いた。
「…うん、そう」
「じゃあその人、三崎さんに看取られたかったんだね」
「え」
目を瞬かせる私に、森山君が穏やかな笑みを見せる。
他の人だったら。
きっと仁木さんは、もっともっと穏やかな日々を過ごせたかもしれない。
ご飯を食べられたかもしれない。
寝たきり生活にならなかったかもしれない。
今更考えても詮無いことかもしれないけど。
でも。
仁木さんに私は必要ではなかったのだと、自分の無力さに悲しくなる。
「……その人、三崎さんが勤務の時に亡くなったんだよね?」
森山君が確認するように訊いてきたので、私はこくりと頷いた。
「…うん、そう」
「じゃあその人、三崎さんに看取られたかったんだね」
「え」
目を瞬かせる私に、森山君が穏やかな笑みを見せる。