この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
MY GIRL
第9章 過去と葛藤
「さあ。とりあえず自立したくて」
「自立してんじゃん」
「俺の金じゃねーからな。自分の金で自立したいんだよ」
「それ言うだけでたいていの女はおちるぞ」
「美咲はおちなかったんだよなー…」
「…え」
「あいつの彼氏がもっとすごいから」
「高宮さんはそれ以上ってこと?」
「○○大学って知ってる?」
「ああ…あの東京の国立?」
「そう。そこの経済学部」
「…2人共すげぇな」
「何がすごいかって、大樹の場合、大学側から推薦がきたこと。あいつ外国語がとにかくすごくて、高1からずっと翻訳のバイトしてんの。そのバイト元がその大学の教授だったらしいんだけど、試しに大樹に期日短い分厚い資料の翻訳依頼したら、たった1日で翻訳して送り返したらしくて。その能力買ってもらったとかなんとか…大樹言ってたな」
「…すごいな」
「すごいよなー…高校生のすることじゃねえ」
「そこに美咲は惚れたのかな」
「いや、それは違うと思うけど。俺が言いたいのはつまり、お前も自分に誇れる、自慢できるような何かを1つでも作れってこと。それだけでも印象だいぶ違うと思うよ」
やたら説得力のあることを呟いて、長い足を組んで目を閉じる涼太。
告白をしてた、されてた男女はいつの間にかいなくなっていた。
そして、5限目の開始を知らせるチャイムが鳴り響く。
あー…始まっちまった、授業。
「…いいの、5限目」
「こっちのセリフでもあるけど…俺はいい。どうせ自習だし」
俺に至っては何の授業だったかすら覚えていない。
夢中になれるもの…強いて言うなら美咲のこと、だけど。
「自立してんじゃん」
「俺の金じゃねーからな。自分の金で自立したいんだよ」
「それ言うだけでたいていの女はおちるぞ」
「美咲はおちなかったんだよなー…」
「…え」
「あいつの彼氏がもっとすごいから」
「高宮さんはそれ以上ってこと?」
「○○大学って知ってる?」
「ああ…あの東京の国立?」
「そう。そこの経済学部」
「…2人共すげぇな」
「何がすごいかって、大樹の場合、大学側から推薦がきたこと。あいつ外国語がとにかくすごくて、高1からずっと翻訳のバイトしてんの。そのバイト元がその大学の教授だったらしいんだけど、試しに大樹に期日短い分厚い資料の翻訳依頼したら、たった1日で翻訳して送り返したらしくて。その能力買ってもらったとかなんとか…大樹言ってたな」
「…すごいな」
「すごいよなー…高校生のすることじゃねえ」
「そこに美咲は惚れたのかな」
「いや、それは違うと思うけど。俺が言いたいのはつまり、お前も自分に誇れる、自慢できるような何かを1つでも作れってこと。それだけでも印象だいぶ違うと思うよ」
やたら説得力のあることを呟いて、長い足を組んで目を閉じる涼太。
告白をしてた、されてた男女はいつの間にかいなくなっていた。
そして、5限目の開始を知らせるチャイムが鳴り響く。
あー…始まっちまった、授業。
「…いいの、5限目」
「こっちのセリフでもあるけど…俺はいい。どうせ自習だし」
俺に至っては何の授業だったかすら覚えていない。
夢中になれるもの…強いて言うなら美咲のこと、だけど。