この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
MY GIRL
第10章 熱



大樹SIDE


「美咲、ほんとに行くのか?その…ケーキバイキング?とかいうやつ…」

「…」

「さっきも言ったけど俺は食わねぇぞ?悪いけど甘いもので食えんのたいやきとチョコだけなんだよ、チョコも結構ヤバいけど…」

「…」

「その代わり美咲は好きなだけ食えよ、多分俺美咲見てるだけで腹満たされっから」

「…」

「…、美咲…?」

友達から貰ったらしい、ケーキバイキングとやらの無料招待チケット。

期限が1週間らしく、今日行きたいとねだられ仕方なく電車に乗ってる所…だけど。

電車待ちしてた時から、何となく美咲の様子がおかしい。

いつもにこにこ笑ってて話が絶えないのに、ぼんやりとどこかを見つめてた美咲。

そして電車に乗り…俺の肩に寄りかかったまま、俯いて何も喋らなくて。

寝てるのなら寝かせようと思ったが…やっぱりおかしい。

…不安になった。

まさか…!?

ハッとして額に手を当てると、驚く程熱い。

「…っお前!熱…っ」

「はぁ…っ」

力なく俺の膝に倒れこんだ美咲は、酷く赤い顔をしていた。

「美咲っ…」

抱き上げて見ると、真っ赤な顔で目が潤んでて、吐く息も荒い。

「あっつ、い…」

そう呟き、再び俺の膝に倒れる美咲。

すぐにスマホを取り出し、美雪さんに電話をかけた。

「もしもし。美雪さん…すみません。今家にいらっしゃいますか?美咲が熱出したみたいで…、…はい、S駅で降ります。…分かりました、ありがとうございます…」

電話を終え美咲を見ると、かなり辛そうで。

「美咲、ごめん。寒いけどちょっと我慢しろよ…」

S駅の駅員に事情を話し、医務室に案内して貰う。

震えながら

「寒い、寒い」

と俺に抱き着いてくる美咲。

医務室担当の人が席を外しているらしく、中で美雪さんを待つしかなかった。

このままだと美咲の風邪は悪化する。

…昨日の風呂か?

原因は…

暖房も付けずにベッドにいたからか…

そういえば今日の朝、何度か咳してたな。

それに気付いてたのに、俺は何も…

彼氏失格じゃねぇか…

「大樹ぃ、温めて…?」

真っ赤な顔で見つめてくる美咲。

理性が飛ばないように、頭を撫でて見つめ返す。

「ごめんな美咲…すぐ美雪さん来るからな」

小さく震えてる美咲の肩に、俺のブレザーをかけた。


/245ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ