この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
MY GIRL
第10章 熱
「涼太先輩っ!蒼汰ー!」
歩いてきた2人を呼び止める。
「ちょっと来てくださいっ」
2人の制服の袖を引っ張り、階段を降りる。
「ちょっ…どうしたんだよ!?」
「大樹をっ…助けて…」
涙が溢れてきて、視界が滲む。
倒れてる大樹を見た涼太先輩が、驚いて駆け寄ってきてくれた。
「大樹!?しっかりしろっ!」
「熱っ…ヤバいぞ、相当熱出てる…」
2人に抱き起こされた大樹はぐったりして動かない。
その姿があたしの涙腺を更に緩めた。
「嫌っ…大樹、死なないで…っ」
「泣くな美咲!今時風邪で死ぬ訳あるかっ」
「でもかなり熱いな、40度以上あんじゃねぇの…!?」
「とりあえず涼太、運ぶぞ」
「あぁ。美咲もほら、来い」
「はいっ…」
大樹の肩を組んで階段を降りる2人を、涙を拭って追いかけた。
蒼汰SIDE
朝、美咲がまた学校に来ていないのを知り、涼太に言いに3年1組の教室に来た。
「はぁ!?今日も来てねぇの!?」
「何があったか知らねぇけど…来てない」
「彼氏の方は来てる。…何か具合悪そうだけど。俺、早く美咲に謝りたいんだけど…」
昨日の屋上で俺らは、2人で美咲に謝ろう、と約束した。
その為に今日は気合を入れて来たんだが、肝心の本人が学校に来てないとなれば…
「また明日、だな」
言いつつ高宮先輩の席の方を見る。
後ろから見たら具合悪そうには見えないけど…
つーか涼太…ほんと反省してるな。
また泣きそうなってる。
「涼太って泣き虫なんだな」
「…はっ!?お前だけには言われたくねぇよ…」
慌てて目ぇ擦ってる。
「俺さ、ほんと反省してんだ、気持ち悪い位。お前から聞いた美咲の過去、俺より数倍酷いし」
「涼太の過去?聞いた事ないけど」
「あれ、言ってなかったっけ?時間ねぇから昼な、また屋上行こ。…ほら、チャイム鳴ったしはよ行け」
「あぁ…行くな」
「報告ありがと」
涼太に手を振り教室へと歩く。
歩いてる先生の横を通り過ぎると。
「矢野〜遅刻か〜?」
「…、違いますよ。カバン持ってないっしょ」
「仕方ねぇな〜」
…だから遅刻じゃないっつの。
歩いてきた2人を呼び止める。
「ちょっと来てくださいっ」
2人の制服の袖を引っ張り、階段を降りる。
「ちょっ…どうしたんだよ!?」
「大樹をっ…助けて…」
涙が溢れてきて、視界が滲む。
倒れてる大樹を見た涼太先輩が、驚いて駆け寄ってきてくれた。
「大樹!?しっかりしろっ!」
「熱っ…ヤバいぞ、相当熱出てる…」
2人に抱き起こされた大樹はぐったりして動かない。
その姿があたしの涙腺を更に緩めた。
「嫌っ…大樹、死なないで…っ」
「泣くな美咲!今時風邪で死ぬ訳あるかっ」
「でもかなり熱いな、40度以上あんじゃねぇの…!?」
「とりあえず涼太、運ぶぞ」
「あぁ。美咲もほら、来い」
「はいっ…」
大樹の肩を組んで階段を降りる2人を、涙を拭って追いかけた。
蒼汰SIDE
朝、美咲がまた学校に来ていないのを知り、涼太に言いに3年1組の教室に来た。
「はぁ!?今日も来てねぇの!?」
「何があったか知らねぇけど…来てない」
「彼氏の方は来てる。…何か具合悪そうだけど。俺、早く美咲に謝りたいんだけど…」
昨日の屋上で俺らは、2人で美咲に謝ろう、と約束した。
その為に今日は気合を入れて来たんだが、肝心の本人が学校に来てないとなれば…
「また明日、だな」
言いつつ高宮先輩の席の方を見る。
後ろから見たら具合悪そうには見えないけど…
つーか涼太…ほんと反省してるな。
また泣きそうなってる。
「涼太って泣き虫なんだな」
「…はっ!?お前だけには言われたくねぇよ…」
慌てて目ぇ擦ってる。
「俺さ、ほんと反省してんだ、気持ち悪い位。お前から聞いた美咲の過去、俺より数倍酷いし」
「涼太の過去?聞いた事ないけど」
「あれ、言ってなかったっけ?時間ねぇから昼な、また屋上行こ。…ほら、チャイム鳴ったしはよ行け」
「あぁ…行くな」
「報告ありがと」
涼太に手を振り教室へと歩く。
歩いてる先生の横を通り過ぎると。
「矢野〜遅刻か〜?」
「…、違いますよ。カバン持ってないっしょ」
「仕方ねぇな〜」
…だから遅刻じゃないっつの。