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MY GIRL
第11章 それぞれの過去
「…あれ、そういえば高宮先輩は?さっき見なかったけど」
「あいつほんと具合悪そうなんだよな、さっき当てられてんのに反応しなくてさ。まあ答えは完璧だったんだけど。美咲ん所行ったんじゃねぇの?」
「美咲友達と食べてたけど」
「え、そうなのか?あーじゃあ生徒会室か」
「あぁ、そうかもな」
2人で勝手に納得する。
「今日こそ謝るぞ」
「放課後ここに呼び出すか?」
「警戒されねぇ?」
「…絶対されるな、教室でもいいけど」
「いや、教室だけは勘弁。お前あの注目に耐えられんのかよ…」
「…は?注目?」
「…、せめて廊下にして…」
「じゃあ資料室前廊下は?」
「そこ。うん、絶対そこな。俺美咲に言っとくわ」
「よろしく」
「…で?涼太の過去ってのは?」
「…長くなるけどいいか?」
「うん」
そして涼太からされた話はかなり壮絶な過去だった。
「俺ん家さ、母親が不倫してたの。
父親が単身赴任で殆ど家にいなかったからさ、家に連れ込み放題で。
毎晩色んな男とヤッてたよ、マジでキモかった。
んで、俺とも他人行儀なの。
金置いて家にいないか、寝室に男とこもってるか。
…それが原因って訳じゃないけど、俺もちょっと女に偏見持ってて。
でも、嫌いとかじゃなくて、普通に恋してたし彼女だっていた。
…中学まではな。
その…2人目の彼女が問題だったんだけど。
そいつは、気ぃ強くてサバサバしてる女だった。
小百合って名前で、告白されて、仲良かったしその時彼女いなかったから付き合った。
毎日一緒に帰るし、色んな所しょっちゅう遊びに行ったし、当然キスもセックスもした。
でもある日突然、学校来なくなって。
電話しても出ねぇしメールしても返信来ねぇし、家行ってもはぐらかされる。
俺あの時、小百合が本気で好きで…マジで心配になって、必死で捜した。
でも見つからなくて、手がかりも殆どなくて、諦めようとした時…小百合から電話かかってきた。
会おう、って。
俺その時すげー嬉しくて…会えるのがただただ楽しみで、電話の向こうですっげぇ音うるさかった事とか、全く気にならなかった。