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MY GIRL
第12章 遠距離
耳に優しく残る、大樹の甘い声。

「会いたい時は会いたいって言え。寂しい時は寂しいって言え。…な?叶えてやれなくても、こうして言葉で不安を取り除いてやれるから。コミュニケーションは大事だって、美咲教えてくれたろ?こういう時、一番大事なんじゃねぇの?」

大樹の優しい声に、涙が止まらなかった。

「大樹…っ」

「ん…?」

「…弱音、吐いてい…?」

「うん…ぶちまけて」

「あの…ねっ?凄く寂しいの」

「うんうん」

「大樹と少し離れてるだけなのに、大樹が恋しくて堪らないの。大樹の温もりに触れたいのっ」

「うん、そっか」

「大樹に会う前日はね?物凄くワクワクしてるの。ワクワクして、楽しくて、幸せで、会えたらもーっと幸せな気持ちになるの。…でも、大樹が帰る日は、悲しいの。また1週間会えないなって」

「…、うん」

「凄く我が儘言ってるって分かってるの。でも…会いたい。…っふ、会いたいよぉ…。抱き締めてほしい。キスしてほしい。…っ抱いて、ほしい…っ」

「…っ、俺だって美咲に触れたい。めっちゃくちゃキスして、めっちゃくちゃに愛したい…」

電話の向こうで、大樹の声が震えてる。

「俺が進学したての時も、中々会えなかったじゃん…?疲れて帰っても美咲いなくて、土日まで辛くて堪らなかった。けどな…美咲に会ったら、疲れとか辛さとか全部吹っ飛ぶんだ。抱いたら尚更」

「あたしも、同じ…っ」

「ペアネックレス見てもやる気出る。こいつが、今の俺の美咲代わりなんだ」

「…っ、一緒…っ」

胸元のネックレスをぎゅっと握り締める。

「あと、美咲との写メ。これ見るだけでもかなり違う」

「全部一緒だ…っふ、大好き…っ」

「俺は、愛してるよ」

その言葉に、涙腺が崩壊してしまった。

なんて優しい心持った人に出会えたんだろう。

耐えきれずかなり大泣きしちゃってるあたしの耳元で

「よしよし」

って優しい声が聞こえる。

「日曜日、会いに行くよ。明日と明後日の朝はどうしても無理だけど、明後日の午後からは何とか来れるから」

「…っ、嬉しい…待ってるっ」

「待ってて。あと…覚悟してて。意識ぶっ飛ばす位抱くから」

「勿論…っ」

あぁ、体が疼く…


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