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MY GIRL
第15章 愛し、愛される
美咲は鈍いから言っても分からないだろうけど。

もう辛い目に遭わせたくない。

俺が一生、傍にいて守ってやりたい…

まだ起きそうにない、安らかな表情で眠ってる美咲の髪を撫でる。

…あぁ、愛しい。

愛しすぎて狂っちまいそうだ。

どんだけ長いんだよ、って位長い睫毛に滴が付いてるのに気付いて。

起こさないようにそっと、指で拭った。

「…、んん」

…おっと。

やべ…起きるかな?

体を起こして美咲の顔を覗き込むと、濡れた唇がゆっくり動いて…

「…ん。大樹…」

「…」

呟いて、眠り続ける美咲。

えー…、と。

寝言ですか?美咲さん…

寝言で俺の名前呼ぶなんて…

夢の中でも一緒にいるのが俺でよかった。

どんな夢見てんだよ?気になる…

それに…見事に勃っちゃったしな…これが。

やべ…起こしてめちゃくちゃに啼かせたい。

たった1日で、美咲不足が解消される訳がないからな。

…でも。

「…ゆっくり、寝てな美咲…」

蒼汰の話ではまともに睡眠取れてなかったみたいだしな…

元々細すぎるのに更に細くなったし…美味いもん食べに連れてってやらねぇとな。

寝顔にキスして頭を撫で、起こさないようにベッドを出る。

…7時半か。

下着とスエットを身につけて部屋を出る。

朝勃ちをトイレで逃し、リビングの扉を開けた。

「おはようございます」

皿を洗ってた美雪さんが、俺を捉えて不敵に微笑む。

「おはよう大樹くん。久しぶりの美咲はどうだった?」

ダテに子供4人生んでねぇよなこの人…

「甘くて美味しかったです」

小さく呟くとケラケラ笑われる。

「そっか、ならよかった!まああたしはフルーツあげてたし、蒼ちゃんは甘ーい言葉かけてたからねぇ」

…あん?蒼ちゃん?

って…蒼汰か?

甘い言葉って…あいつ、あれ以上美咲に手ぇ出してねぇだろうな!?

余程顔に不機嫌さが表れてたのか、美雪さんがクスリと笑う。

「ふふ…あたしが聞こえたのではね?俺が幸せにするとか何とか…。その後、美咲のめちゃくちゃ甘ったるーい声が聞こえてきたんだけど…」

あ…?

何だと?

蒼汰…あいつ、次会ったらぶっ殺す…

力強く拳を握ると、美雪さんが笑って言う。

「…ま、冗談だけどねっ」

そのあっけらかんとした声に拍子抜けする。


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